日々のヒラメキ

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RyokanのPRに見るマーケティングの可能性

date  2015.06.22

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日本人にとって馴染み深い「旅館」という宿泊施設の形態。

単に日本独自の伝統としてではなく、温泉などとも結びついて、
ホテルには無い「情緒」とか「鄙びた」といった独特のイメージを有している。

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だからという訳でもないが、都市部よりは地方に多く存在しており、
世界的に知名度の高い大都市圏が
海外からのインバウンドの恩恵に浴しているのに対して、

今や存亡の危機にあるのだとか。

 

観光庁などでは、その対策として旅行者のニーズへの対応や
グローバル化に対応した人材育成などの経営改善講座を開講していると言う。

一方、たとえば京都などは、外資系のラグジュアリーホテルの進出が進む一方で、
修学旅行生などの団体さんを得意とする旅館や
日本各地からやって来るお寺の信徒さん向けの地域名が屋号になっている旅館、
料理を売りにしている旅館、
誰が泊まるのか良く分からない小さな旅館などがたくさん存在していて、
しかも、宿泊予約検索に引っかからないところも多い。

先見性のある旅館は、早くから外国人向けのゲストハウスにリノベーションしたり、
一棟貸しの宿や、片泊まりのベッド&ブレックファストとして
低料金を打ち出したりと業態を変え進化したが、旧態依然とした旅館も多いのだ。

そこで、危機感を持った旅館がここに来てWi‐fiインフラに投資したり、
多言語化に努力して海外観光客へのPRに努めているらしい。

そのキーワードが‘Ryokan’
つまり日本独特のカテゴリーとして
売り込もうという発想だ。

 

実際、温泉を体験したいというニーズだけでなく、
Ryokanという施設自体に興味を持っている外国人も多いようだ。

 

さて、Ryokanプロジェクトが成功して欲しいと思うことはもちろんだが、
ふとホテルと旅館の違いが気になった。

ホテルのような(或いはホテルと名乗っている)旅館って結構あるからだ。
日本人ならその違いをあまり意識せず、
目的に応じて選択しているのではないだろうか。

ビジネスユースなら目的地への利便性の高いホテルを選ぶが、
例えば松山市に行くとして、
道後温泉の旅館(ホテル)をチョイスすることはまあ無いと思う。(私だけか?)
なぜなら、温泉でゆったり寛いで非日常を楽しむという、
気持ちとハコがセットになっているからで、
そこに仕事という要素は持ち込みたくないからだ。

逆にホテルはプライバシーが保て、
休息が約束されているという必要条件が確保出来れば、
その他の要素はオプションで、利用できれば充分という認識が一般的だと思う
(もちろんランクの差は天地ほどあろうが)。
仕事もオプションの一つという割り切りである。

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つまり、ホテルが客室やラウンジやレストランといった
モジュール(部品)の組み合わせで出来ているのに対し、
旅館は玄関から中に入れば、一つのパッケージ(詰め合わせ)になっている
というのが日本人の意識ではないだろうか。

当然ブランドによる差はあって、
サービスや泊まる側の満足感や価格にも反映するのだが、
おもてなしというホスピタリティの関与の仕方がホテルと旅館は
(泊まる側の期待も)異なるのだろう。

と言うことは、

旅館自体を体験の場と考えれば
地方の旅館であっても、

世界にアピールするような
独自のパッケージを作り上げる可能性は
大きいのではないかと感じる。

 

長野県の温泉街がオンラインゲームとのコラボで
今までにない客層(日本人だが)を呼び込んだように、

地域習慣のような当たりまえに感じがちな
文化コンテンツを組み合わせることにより、
新しいRyokanカルチャーが
生まれるかも知れない。

 

それは必ずしも外国人だけでなく、
日本人にとっても新鮮に感じるかも知れないのだ。

 

 

 

Kikuchi

 

 


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